2020年 1月 20日 (月曜日)

.学校: 6年生図工「横須賀美術館〜アートカードトーク」

 横須賀美術館での鑑賞授業を前に,6年生図画工作科の授業で「アートカード・トーク」を行いました。
 大人でも(というかオトナだから?)「美術(作品)はよくわからない。何が良いんだか悪いんだか……」とか,どんな作品を見ても「上手だなぁ……と思う程度」という声をよく聞きます。でも,例えば「“100万円あげる”から,どれを買おうか考えながら作品を見てみてください」といわれると,作品の見方が変わってくるといいます(NHK TV「ためしてガッテン」で,そんな実験をしていました)。「いい悪い」はともかく,いやでも作品をじっくり見て回るための視点が新たに一つ,できることになるわけなので……。
 実物の作品を美術館で鑑賞する前にこの学習をする目的は,様々な”トーク”を通して,この「作品を見る視点」を子どもたちに持たせ,作品を「じっくり」見るようにすることにあります。例えば……

●マッチング・トーク
 これは作品と作品の間に何らかのつながり(マッチ=組み合わせ,の条件)を見つけて,トランプの七(しち)並べのようにして,その根拠を“言葉”にして語りながら,カードをつなげていくというものです。
 「つながり」にもいろいろあって,「形」とか「色」,「何が」かかれているか,「どんな風に」かかれているか……から始まって,作品から受ける印象「目がチカチカする」や,「闇深さ」など作品のテーマにかかわるもの(いずれも子どもから出た言葉です)に至るまで,様々な「つながりワード」が出てきます。これらはそのまま,作品を見るうえでの「視点」になっていきます。

●Yes-No トーク
 こちらはメンバーの一人が心の中で「これ」と決めた作品を,他のお友達があれこれ質問しながら当てる,というトーク。「マッチング」で挙げたような「色」「かき方」などにかかわる質問をして「Yes-No」で答えてもらいながら,作品を当てていきます。造形的な視点を駆使して作品をよく観察することを要求されますし,作品を絞っていくために,他の作品との違いに着目し,さらにそれを“言葉”にして質問内容を考えなければなりません。
 最後に「せーの!」で「これだな!?」と思う作品をみんなで指さします。

 子どもたちはこのような「トーク」に参加しながら,お友達とあれこれ対話を交わすことを通して,様々な視点をもって,作品をスミから隅まで観察し始めます。「あっ,ここにこんなものがかいてある」「こんなことが起きている!」…「これってどう説明したらいいの?」…という風に。
 こんな風にして,ただ何となくぼんやりと作品を見ることから,一歩進んだ見方ができるようになっていくというわけです。

●1年生でも「アートカード」
https://schoolnet.edu.city.yokosuka.kanagawa.jp/schoolnet/ictea-gw/modules/ictea_jblog/index.php?cid=0&smode=Weekly&action=View&event_id=40429&caldate=2021-2-10&schid=32&block=
 
横須賀美術館 アートカード
http://yokosuka.artcard.info/

 
掲示者: 11時54分