2021年 3月 24日 (水曜日)

.学校: キャリア・パスポート研修会

 キャリア・パスポートについての研修会を行いました。
 講師はつい先日,卒業生を送り出したばかりの学級担任。最終学年であるとともに,中学校への接続を意識した6年生指導の経験を踏まえて,様々な事例を紹介しながら,この学習の取組について説明がありました。
 6年間の学習等の履歴はポートフォリオにまとめる形をとり,中学校〜高等学校へと引き継がれていきます。

●関連記事「未成年の主張」
https://schoolnet.edu.city.yokosuka.kanagawa.jp/schoolnet/ictea-gw/modules/ictea_jblog/index.php?smode=Monthly&action=View&event_id=40674&caldate=2021-3-24&schid=32&block=0

● 以下,文部科学省の担当者の鼎談より……抜粋
▶ キャリア教育のこれまでとこれから
これまでは……
キャリア教育=職業指導でしょ?
というような捉えられ方が多かった。職業体験すればそれでOK,みたいな誤った感覚が横行してるけど,それではいけない。
発達の段階に応じて……
小学校低学年の児童に職業生活をイメージしようとさせるのはムリ。混乱するだけ。小学校では小学校ならではの学年段階に応じた扱いが大切。

▶ 学級担任制の小学校では……
そのよさを生かして各教科等の学びを繋げていくことが大切。でも……
子どものアタマの中では教科学習や行事が繋がって見えない
でもそれらは「横」「縦」に繋がり生きることや働くことにも繋がっている
そのことを特別活動を要(かなめ)として示してあげるとよい

▶ キャリア・パスポートで学びを繋ぐ
日々の取組の履歴が「見える形」となってポートフォリオになっていることがとても大切
節目ごとの目標は「頑張る」ではなくイメージや目的の具体をはっきりさせることが大切
小学校では「今やっている取組を大切にする」意識が大切
クリアファイルに入れて掲示してある種々のワークシート,それ自体がすでにキャリア・パスポートの基礎資料
すべてをとっておくのは大変なので,進級等の節目ごとに取捨選択したり凝縮したりして持ち上がりにすればよい
「キャリア」には“意義付け”という意味もある
キャリア・パスポートを介して「あなたの学び」にはこんな意義,意味があるのだと教師や保護者が価値付けてあげることが大切
学習評価ももちろん大切。ただ「頑張ったね」ではなく,その中身がわかるように評価し伝えるように
低学年はまだ「頑張ったね」でもよい。学年が上がるにつれて声かけの中身を変えていく必要がある

▶ また「仕事が増えた」と思わない
「キャリア」「カウンセリング」「カリ・マネ」……新学習指導要領はカタ仮名語のオンパレードだけどいちいち惑わされてはいけません。すべてこれまで普通にやって来たことを,新学習指導要領が意味付け,意義付けしてくれたと思えばよい。それを12年間という系統性の中に位置付けその中で育んでいこうという意識付けをすればよい

--------以上 文部科学省編集発行『初等教育資料』2021年2月号より

●かながわのキャリア教育
https://www.pref.kanagawa.jp/docs/v3p/cnt/f537614/kyariakyouiku.html

●かながわ版キャリア・パスポート
https://www.pref.kanagawa.jp/docs/v3p/cnt/f537614/kyariapasu.html


 
掲示者: 12時16分