2020年 9月 8日 (火曜日)

.学校: 廊下ギャラリーから

 授業中の教室を回りながら,“廊下ギャラリー”の図工作品をみるのを楽しみにしています。
 「子どもの作品って,どうやってみたらいいんですか?」とか「どういうのがよい作品なんですか?」……とよく聞かれます。
 ひとことで言ってしまうとその答えは「子どもたちの力が十分に発揮されているかどうか,発揮されていればよい作品」と説明することができます。図工の授業で扱う場合にはこの前に「指導のねらいに照らして」というのが加わりますが。
 子どもたちがかく線一本一本,色を塗る一筆一筆にはそれぞれ何かしらの意味があります。何か表したいという思いが強くあってかいた線には,何かに向かっていこうとする意志が感じられます。どんな色にしようかとあれこれ考えて選んだ色からは確信やゆるぎない自信が感じられます。逆に何となく気分が乗らなくなっているときの筆のタッチは,ちょっぴり元気が無かったり投げやりだったり……。子どもに身を重ねるようにして作品を見ていくと,いろいろなものがみえてきます。

 作品に向かうときの気持ちや思いから発想する力を養ったり,技能を身に付けたりすることが必須なのはもちろんのことです。そのことと併せて,自然物の美しさや様々な造形物,作品,美術など,生活や社会の中の形や色と豊かに関わっていろなことを感じ取る,というのも大切にしたいです。むしろ日常的にはこちらの方が上位に来るかも。
 今朝のTV朝会では,今週末から始まる,横須賀美術館の企画展を児童の皆さんに紹介しました。コロナ禍の影響で企画展が相次いで中止になっていましたが,再開第一弾は「上田 薫 展」。教科書や資料集などにもよく登場するあの……!です。ぜひご観覧ください。

●横須賀美術館
ただひたすら、リアルに描く
上田 薫 展
2020年9月12日(土)〜11月3日(火・祝)
https://www.yokosuka-moa.jp/exhibit/kikaku/2002.html

 
掲示者: 15時05分