2020年 8月 21日 (金曜日)

.学校: たかが帽子,されど帽子 モンダイ

主体的・対話的に深く帽子を考える
 いつもとは違う時期の夏休み明け,本校では熱中症予防の観点から,登下校時や外遊びの時など,帽子をかぶるように指導しています。帽子の着用が習慣化していない児童もいるなかで,一時はリスク回避を最優先する視点から「帽子を着用していない場合は中休み等に,外で遊ばせないようにすべき」という議論もあったのですが,さすがにそういう指導はやめました。
 窮屈な指導になるから,という理由もありますが,新学習指導要領の趣旨からすると,こういうことも本来「主体的・対話的で深い学び」の中に位置付けるべきものだからです。
 例えば……
▶主体的→熱中症リスクに対して自ら対処し,身を守るための対応策を考えようとする
▶対話的→熱中症リスクと向き合い正しく理解した上で,自然の事物・現象(今日の日差しは?気温は?湿度は?まとめて熱中症リスクは?)を勘案し,保護者の皆様や指導に当たる先生と対話するなかでアドヴァイスや意見を聞き,想定される局面や用途(通学距離は?外遊びの時にも使いやすいものは?……)等を鑑みつつ日常着としてのファッションセンスや金銭的コスト等も考慮し……
▶深く考える→様々な情報を基にして対処の方法を総合的に考えて行動に移す
 ……という具合です。
 大人から見ればそんなの当たり前,ということになります。でも,予測不能といわれる未来をたくましく生き抜く力を子供たちに身に付けさせるためには,こういう一つ一つのことをないがしろにしてはいけないのだ,ということになります。

帽子“選び”も同じように深く考えて
 熱中症予防の観点から,厚生労働省等も啓発文書の中で帽子の着用に触れていますが,あまり前面には出していません。その逆効果も指摘されているからでしょうか。確かに,通気性が悪くて太陽光の熱を吸収しやすいような色や素材のものについては,熱中症リスクを高くしてしまう恐れもあります。
 キャップがいいの?耳まで隠れるハット型?……主体的・対話的に(ちょっぴりでも)深く考えて,熱中症リスクを少しでも回避できるような帽子を選んでみてください。1年生は黄色帽子,上級生は赤白帽子,でももちろんOKです。
 しばらくは盛夏,暦の上では残暑が続くと思われます。帽子着用,給水,早寝早起き朝ごはん……あらゆる手を尽くして熱中症リスクから身を守っていきましょう。

●厚生労働省文書
令和2年度の熱中症予防行動の留意点について
〜「新型コロナウイルスを想定した『新しい生活様式』」における熱中症予防〜
https://www.mhlw.go.jp/content/000633494.pdf

●関連事項
『たかが水筒,されど水筒 問題』(2019/5/10の記事)
http://schoolnet.edu.city.yokosuka.kanagawa.jp/schoolnet/ictea-gw/modules/ictea_jblog/index.php?smode=Monthly&action=View&event_id=33193&caldate=2019-5-31&schid=32&block=

【写真】
8/20-21 中休み時の熱中症計
(ギリギリ「厳重警戒」レベル)


 
掲示者: 14時06分