2022年 7月 4日 (月曜日)

.学校: ポスト コロナへの転換は…?〜マスクの着脱をめぐって

▶ 熱中症注意喚起文書から
 いきなり?の梅雨明け宣言とともに,先週は真夏のような陽気に襲われました。熱中症計も振り切ってしまうような環境下,様々な対応を迫られながら教育活動を進めた一週間になりました。
 5/26付の熱中症注意喚起文書に加えて,6/24付で市の教育委員会が発出した『夏季における児童生徒のマスク着用による熱中症事故防止に関するお願い』も,一層,現実味を帯びてきているところですが……,これが十分に反映されているとは言えません。
 この『お願い』の中では次のようなことが挙げられています。
 熱中症事故の防止策としてマスクを外すよう指導をしているが……さまざまな要因や心理的不安などから,マスクを外すことが難しい児童生徒が多くみられる。
 としたうえで……
1.児童の希望は否定しないものの,“外す”よう指導する。ご家庭でも同様のご指導を。
2,教職員についても飛沫感染防止に努めつつ“外して指導”する場合がある。
3.着用の有無によるいじめや差別,偏見などが起こらないよう指導する。
 と,保護者の皆様に向けたご理解とご協力のお願いをしています。

▶ 本質的には変わっていない
 実は2年前,3ヵ月続いた臨時休校明けに発出された市の『感染防止マニュアル』上でも,熱中症リスク回避の優先順位はかなり高く設定されていました。当時から,登下校を含めた屋外での活動時は無理せずマスクを外すように,とされていたのです。
 本質的には変わらないのだけど,日々寄せられる市民の皆様からの様々な声に耳を傾けつつ,その都度,何らかのコメントを示さなければならない。そんな教育行政の苦しさが,6/24付文書の行間からは伝わってくるようです。

▶“お墨付き”があっても……
 私は中でも,今回,新たに加わった「2.教職員についても……」に着目しました。子供たちもさることながら,われわれ教員自身が柔軟な意識転換をできずにいる,そんな実態を象徴しているように思えたからです。
 「外してよい」と言われても,きちんとした“お墨付き”がないと,外せない……。これまで子供達にはマスクの着用を徹底させてきただけに,それを,状況に応じて自ら翻していく,ということが,なかなかできないのかもしれません。そんな戸惑いの声が,あちこちの学校から聞こえてきます。

*   *   *

 ここはひとつ私が率先垂範しなければ,と,ここ2回ほどの朝会では,終始マスクを外して子供たちの前に立ってみました。欠席連絡の伝達などで,4階の教室まで駆け上がって(“イメージ”です。「走りません,歩きます……」(笑))いくときなども,意図的に外して見せるなどしています。
 “コロナ禍入り”の時も大変だったけれど,“ポスト-コロナ”に向けた対応も,様々な言説に数多く触れながら,冷静かつ柔軟に進めていきたいと思います。

● 様々な言説に触れ,状況の変化に即応して的確な判断ができるように……。職員室には多様な研究図書をそろえています。(写真)

●関連記事 前任校で2020年秋に書いたもの
https://schoolnet.edu.city.yokosuka.kanagawa.jp/schoolnet/ictea-gw/modules/ictea_jblog/index.php?smode=Monthly&action=View&event_id=40106&caldate=2020-9-30&schid=32&block=0

 
掲示者: 16時52分